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2007年5月 8日 (火)

母のゴールデンウィーク

母から電話があった。「連休なぞ、自分には関係ないことと思うとったんじゃが」。思いがけず、大勢のお客さんがケアハウスへ訪れてくれたそうだ。お盆でも、お正月でもない大型の連休は、みな、どこへ行こうかと、思いを巡らすらしい。

ゆったりとした気分で、”ケアハウスでひとりで暮らしているおばさんの顔でも見てくるか”ってなことで、まずは母の兄の子である甥の夫婦が来てくれたそうだ。

母には3人兄弟の甥がいるのだが、この末っ子はもう60才も近いが、茫洋とした顔つきをしていて、ボソボソと感情をあまり表に出さないし。人の心はわからないものだ。こんな優しいところがあったなんて。1年に1回くらい来てくれるとのこと。

そして、埼玉に住んでいる孫の一家が岡山に里帰りして、両親(私の弟夫婦)と一緒に来てくれた。ひ孫のほのかちゃんは1才前で、まだ歩くまではいかないが、座ったり立ったり、なかなかの動きで、ついにはベッドによじ登り、棚に飾ってあった折り紙で作った傘に目を付けたらしい。こうした動きがなんともいじらしく目にうつったそうだ。

母は、「何にもおみやげにあげる物がなかったんじゃけど、折り紙の傘をあげられてよかった」と言っていた。

これは母が1週間に一度のデイケアに行ったとき作ったものだという。そして、「私は折り紙を折るのが、几帳面で早いらしい」と自慢が入った。鶴の嘴の折り返し部分が他の人は裏が見えるような折り方をしている、と。デイケア友達や指導してくれる人にほめられたらしい。

他愛のないようだが、最近、「何にも出来なくなった!」と嘆くことの多くなった母にはこんなことでも、できるということが嬉しいらしい。

連休最終日には、法事帰りの兄夫婦と娘親子(母にとって孫とひ孫)が。「りさちゃん(4才)はかわいらしい。じーとしておとなしい子じゃ」と。ひ孫それぞれであることがうれしそう。

連休は母にもゴールデンウィークだったのである。

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