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2008年3月17日 (月)

余韻

夜、電話が鳴って、受話器をとると、一瞬、母からの声が聞こえてくるような気がする。

悲しいというより、もの淋しい気がしている。

やはり、最後まで呆けないで普通の会話が出来たのは有り難かった。親戚の者や知り合いのことや昔のことや、一緒に会話し、食事することが楽しかった。

母の兄は99才で亡くなったが、亡くなる3日前まで畑に出ていたというから、母には自信のようなものがあったのだと思う。3月で92才になるところだった。

身の回りのことをヘルパーさんに世話してもらいながら、それでも生きる執念をみせてくれたことは、母がまだまだこの世を享受したいと思っていたから。

悲しいことも苦しいこともあった人生だけれども、よい生で終われたことで、安らぎを感じている。

形見の皮の筆入れや腕時計を傍らに、母と過ごした日々の光景を思い起こしている。

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