« 遺品 | トップページ | 余韻 »

2008年3月14日 (金)

四十九日

お葬式をあげたばかりというのに、もう四十九日が今月行われることになった。実家の属するお寺の僧侶みずからが、「四十九日が三ヶ月にわたるとよくないと言われていますから」と日を指定された。

私は丁度、主人の方のお寺からの便りで『迷信・俗信に振り回されないようにしましょう』という記事を読んだばかりだった。

それには『”四十九日が三ヶ月にわたるといけない”という迷信が広くゆきわたっており、三ヶ月にわたる前に満中陰をすませる方が増えてきている。どうしてかと言えば、”始終苦(四十九)が身につく(三月・みつき)”からだという。語呂合わせの迷信そのものです。迷信によって日を変更したり、振り回されたりしないで下さい。せっかくの仏縁ですから大切にしましょう』と書いてあった。

まったく僧侶みずからが、迷信を振りかざしてどうする、と思うのだが。

昨年、父の七回忌の法要の後の会食の席で、私の従兄弟が「自分は猟を趣味としているのだが、家族からはそんな殺生は止めてくれといつも反対されている。殺生についてお話頂けませんか」と和尚に尋ねた。

どんな説教が聞けるかと待っていたが、返事は「読んで字のごとし」と言ってそれきり。兄が「生きているものを殺すということだわなー」と言った。また暫く返事を待ったが、黙ったまま、また和尚は料理を食べ始めた。

私はそれ以来、この和尚にありがたみを感じられなくなった。

|

« 遺品 | トップページ | 余韻 »