肝に銘じる

歳をとって疎くなるとは、こういうことかと思う。

数ヶ月前に宝石店で、カタログで注文して買ったピンブローチの、伝票を目にして、 アレッと思った。

”真珠、ルビー入り”と書いている。ルビーなんか付いていなかったと思うけど。見てみるとどこにも付いてない。これは持っていって言わなくては！

と思ってさらによく見ると、小さな1、２ミリほどの赤いものが見えた。

こんなものが付いていたのかと、初めて気が付いた。

自分が見えないようなものが、胸に付けていて他人に見えるはずがない。

もうひとつ、私は地域の遺族会の会計係をやったのだが、役が終わって引き渡してから、会長から電話があり「１万円自腹きってるが！」と言われた。

毎年３月に慰霊祭を行っており、お寺さんに１万円のお経料を会計係から渡すことになっている。そのとき、現金が足りなくなっていて、私の財布から出しておいて後から預金をおろして精算しようとおもっていた。それが、領収書がないもので、慰霊祭の経費に書き忘れてしまった。

１万円もの大金を！私としたことが！

この時は、正直、”ヤキがまわったものだ”と、すこしあわてた。

これからは、肝に銘じて、お金勘定をしっかりと、細部を見落とさないようにしよう、と思った。