これも趣味の時間
人生を長く生きてきて、人情の機微を知る者同士の会話は尽きることがない。
もうこの歳になれば、見栄も大きな欲も無くなる。
あるのは、自分自身の現在の姿を見据えること。
普段はつましく、たまには、小さな旅でもして、日常から抜け出してみたいというような、ささやかな贅沢ていどのことが出来ればよい。
だから、人が羨むほどのことでも、私たちの間では、根っから自慢話とはならない。素直な気持ちで聞くことができる。
身内の恥のような話でもなんでも話題にする。人間の弱さ、滑稽さ、人情の複雑さなどを感じ、これさえ、「しょうがないもんだね~」と面白おかしく、許せる気持ちになってしまう。
故郷の風景や、同級生や先生の話など、記憶を呼び起こしながらの楽しい会話。
「まだこんな時間」から、「もうこんな時間」になるまで、夢中で過ぎてしまう。
「だから、泊りがけで行くといいのよね~」という話になる。
あ、これも趣味の時間ということになるんだ!と思う。だってこんなに楽しいんだもの。
故郷から遠く離れ、たまたま近隣に住むようになった者同士、これからも、大切にお付き合いしていきたいと思う。
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