信念の人

私が関係している、共同購入グループや、地域政策グループなどの１年に１回の総会も終わった。

共同購入グループの組織活動は、主に若い人たちが中心になってやっている。

今は、私は品物を利用しているだけなのだが、総会の時だけは、人数が集まらないと成立しないからといってかり出される。毎年、役員の方は人集めに苦労されている。

そして、会場に入ると、いつも決まったカラーを感じる。こうしたグループ活動に熱心な、子育て最中のお母さんたちは、自分の身繕いなど無頓着な人がほとんどである。

服装はファッションなどとは縁遠い、年齢に関係ない地味な色の上着に下はズボンが多い。髪といえば、たいていはパーマなしのカットで、美容院へ行くのをもう少し我慢しようとしているようにみえるほど、のびてボサボサ髪の人が多い。

今は子供に安全なものを食べさせるのが一番大事と考えているから、ファッションなんて眼中にはないのだろう。食を優先させれば、衣のほうは、二の次になろう。

働くお母さんたちが多くなった一方で、このように、家庭にあって、家族の健康のためにとやっている人たちが、かたまりとなれば、食を正しい方向に牽引する大きなエネルギーを生み出すこともある。

地域政策グループの集まりでは、私の前に正座した人の靴下に５百円玉くらいの大穴があいていて、ワッと驚いたことがあるが、その人が、選挙のとき、せっせと食料の差し入れなどしていたのを見て、”この人も信念の人だな”というふうに思ったものだ。