二度目の誕生祝い
「こんどはいつ来る?」と尋ね、来る日がわかると、多少の自分の都合は繰り合わせてでも、からちゃんに会いたいようだ。
そして、からちゃんが来ることになった日、からちゃんは2月生まれなのだが、長男はデパートで「おたんじょうび おめでとう からちゃん」と、文字を書き入れたケーキを買ってきた。
からちゃんは二度目のローソクの火を消した。
からちゃんを歓迎しないのは、猫たちだ。
いち早く隠れるのだが、見つかってしまう。
ベッドの隙間に隠れていた黒猫を、からちゃんは追い詰めたもので、手をかまれてしまった。
ベソをかくからちゃんに、絆創膏を貼ってやれば痛いのは吹っ飛ぶ。
からちゃんはお手伝いもお遊びと同じように楽しいことのようだ。
夕飯の支度をしていると、「おてつだい!」と言い出したからちゃんに、こちらとしては、そのために、一手間かけて、お手伝い向きの一品を考える。
沢庵を入れた細巻き。
出来上がった細巻きは、中の沢庵だけ抜いて食べていたが。
作ることを楽しんだのだし。
これからは、からちゃんが手伝えるような料理を一品用意しておかなければ、と思った。
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