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2009年10月30日 (金)

迷いが消えた

今回はピアノの暗譜がついに出来なかった。

”ショパンのノクターン20番”、終わりの部分で、右手をものすごいスピードで弾かなければならないところは、左手のテンポが急にゆっくりになってしまう。途中でどうしても何ヶ所かつまずいてしまう。

”潮時かもしれないな~”寂しいけれど・・・

次のお稽古の日、先生に「もう暗譜が出来なくなったので、今月で止めようと思います」とお伝えした。

先生は「この曲は難し過ぎたんです。難しい曲に挑戦する方がお好きだから」と・・・。

難しくても、時間をかけて、ショパンの弾ける曲が一曲ずつ増えていくのはうれしい夢だった。

先生は「ショパンは難しいから、もう少しやさしい曲を弾いたらどうですか」と言われた。

それで、ふと、先日テレビで流れていた”乙女の祈り”を思い出し、「”乙女の祈り”なんかどうでしょうか?」と尋ねたら、「それなら弾けるでしょう」とのこと。

そして、「次は”トルコ行進曲”なんかもいいですねえ。これからはモーツアルトを」とおっしゃった。

私は、”乙女の祈り”、”トルコ行進曲”へと、弾ける楽しみがふくらんでいき、さっきまでは止めようと思っていたのに、たちまち、かき消えてしまった。

先生は、「楽譜を見ながら弾けるようになるといいですよ」と言われた。

そう、何かにぶち当たって、すぐに、年齢のせいだと諦めないで、別の角度から近づく方法もある。

先生の上手なご指導方法と熱意とが、私に新たな意欲を取り戻させてくれた。

 

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