一時帰国でボランティアに来られた人
リサイクルショップWEに、アメリカから一時帰国されている人がボランティアで来られている。
ワシントン州で40年近く暮らしておられるそうで、ちょっと話しても感覚的にすっかりアメリカナイズされていると感じる。
店に出す衣類を少しでも見ばえがいいように、スタッフにアイロン掛けを頼まれると、「アイロン掛けなんてもう何十年もやってませんが」と言いながらていねいにされていた。
「え、どうして?」と聞くと、「アイロンがいるようなものは着ないんです」と。
客が途絶えているとき、私はあちらの生活が興味深くて、いろんな話をする。
今、アメリカではダイエットに励む人が増えているそうで、ご自身もダイエットして、着られなくなった服が多いという。
「古着はどうするんですか? こういうお店はあるんですか?」と聞くと、
古着のリサイクルについては、あちらでは家まで回収車がきてくれて、タックスの用紙を置いていくという。
そして古着を出した人は、寄付金として税金から控除される。
自分で金額を入れるので、買ったときの値段にする人もいて、さすがに一定額に決められたということだ。
食器コーナーでは、少し小ぶりのコーヒー椀を見て、「これはエスプレッソね」。
私が「エスプレッソは苦いでしょう」というと、「クリームをたっぷり入れるんですよ」と飲み方を教えてくれる。
そして、たまたま並べられていた2本のセットは、アメリカでは普通の食卓セットのようだ。
一つは、半球型で底に小さな穴が開いている茶さじくらいの大きさのスプーンで、私にはどういう用途のものか見当もつかなかったが、「これはメロンをすくってお皿に盛るものなんです」と。
もう一つは、果物の芯抜き。これも私は見たことがなかったがよくご存知。
買い物はシアトルまで車で20分ほどなので、1週間に一度食料の買出しに出かける以外はしないそうだ。
お母様が亡くなられ一時帰国されているが、3月にはまたあちらに戻られる。
故国は暖かくていい国だ、との思いに包まれて帰ってもらいたいものだ。
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