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2011年5月13日 (金)

振り込め詐欺

つい最近、2件の振り込め詐欺の話を聞いた。

一つは、知り合いの方のお母さんが、まさに振り込む寸前に周囲が気付いて、事なきを得たという話。

まだ70代のお母さんは、私も選挙のお手伝いの時などにお会いするとてもしっかりしておられる方で、常々「私は振り込め詐欺などには絶対引っかからないよ」とおっしゃっていたそうである。

だが、振り込め詐欺も最近はますます巧妙に仕組まれているようである。

驚くほどの情報を取り入れた上に、練り上げた心理策を弄した電話作戦に、あっけなく、砦をくずされてしまうようである。

まず、「息子と声が違うようだが」との問いには、「花粉症になったんだ」と切り抜ける。

そのあとの内容も、ホテル勤務の息子さんに起こりそうな「大量のベッドを発注したら・・・」などと、まことしやかな話だったそうである。

500万円と要求したのをそんなにないと言ったら、すぐに430万円に値下げし、お母さんはすぐさま近くの銀行に走ったそうだ。

慌てるあまりに違う通帳を持って行き、家に戻ったところで、また犯人から電話があり、今度は、タクシーを向けるからそれに乗って銀行に行ってくれ、と、言われ、すぐにタクシーが差し向けられた。

ところがその間に、本当の息子さんが、携帯電話が妨害されてかかりにくくなっていたのを、何かおかしいと気付き、お姉さんに、「すぐに家に行ってくれ」と頼んだそうだ。

息子さんの携帯番号も知っていたのだ。

そして、私の知り合いの方が家に駆けつけると、お母さんは、これからタクシーに乗ろうとしておられたという。

本当に危機一髪で、被害をまぬがれた。

もう一つは、先日の同期会でお会いした友達が、実際に被害にあっていた。

「22回も電話でやりとりしながら、だまされてしまったのよ!」

「プライバシーもなんもありゃしない。いろんなことを知っていた」そうである。

振り込め詐欺は被害額が大きい。

一生の不覚。

あっという間に老後の貯えを騙し取られ、悔しくてたまらなかっただろう。

これだけ横行するとは、薄気味悪い世の中になったものだ。

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