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2012年5月16日 (水)

からし明太子

生活クラブの生産者交流会で、からし明太子やちりめんじゃこなどの海産物加工品を販売している『(株)泰山食品商行』との交流会に出席した。

その中で、特に食品添加物が多く使われるという辛子明太子について、話を聞いた。

辛子明太子の生産者は、下関市の(株)イリイチ食品という老舗メーカーである。

生活クラブの「無添加のものを作ってほしい」との依頼を受けて、味の良い・品質の高い辛子明太子を作り出すまでには、相当の苦労を重ねられたそうである。

使用しているのは、トウガラシ・昆布・砂糖・ゆず・食塩のみである。

日持ちしないので冷凍品で届く。

市販の辛子明太子には、発色剤として亜硝酸Naが使われる他、酸化防止剤(ビタミンC)・増粘剤(キサンタン)・着色料(黄5・赤102・赤106)など、多種類の化学物質を添加している。

それでいて、記載表示されるのは、亜硝酸Naだけで、それ以外はアミノ酸等でひっくるめられてしまう。だから添加物は少ないと思われる。

だが、生産者ははっきりと言う。

『長年食べたら蓄積されてあぶないですね』と。

業者としても、”いいものを食べてもらいたい”という強い思いはある。

けれど、ためしに市場に出したら「色が黒い」と、まったく売れなかったそうだ。

だから、生活クラブのだけを無添加で作り、一般用は、添加物入りで作っているという。

作り手の良心を受け止められる消費者になることが、”安全なものを、安定した価格で購入する”ための道筋だと思うが、まだまだ道は険しい。

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