新聞小説
どういう意図があって小説の掲載欄をあちこちに変えるのだろうか。
家庭欄のことが多いが、7頁だったり、28頁ページであったりする。
朝起きて、新聞を開いて、真っ先にさがすのが、小説である。
今、池澤夏樹の『アトミックボックス』に引き込まれている。
本当にあったことかどうかは知らないが、”戦後、日本で原子爆弾製造の研究が進められていた時期があったが、アメリカの知るところとなり、中断させられた”という話である。
その中で、研究員が『製造後は眠っていればいいだけの原爆に比べたら、超臨界状態をずっと維持しなければならない発電所の方が怖い』と語る場面がある。
1979年にスリーマイル島で、1986年にチェルノブイリで、一昨年の福島と、原発が稼動されて、60年足らずの間に3回もの大きな事故が起きた。
なのに、安部総理は、今回、『トルコで原発受注の優先交渉権を獲得した』と発表した。
「世界一安全な原子力発電を」とか言っていた。
福島がいまだ治まっていないにもかかわらずである。
5月6日の毎日新聞<風知草>で論説委員の山田孝男氏が、
「原発輸出はおかしい」
「自国の経験に学び、友好国の安全も親身に考える徳に欠ける」
「富国無徳はいけない」
と諌める言葉を述べている。
私は、常々、この人は徳の高い方であると、感服しながら新聞コラムを読ませてもらっている。
”徳望ある「新しい国」にふさわしい”・・・・政治を望みたい。
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