「沈黙は金 雄弁は銀」
10日の毎日新聞『余禄』で。
「沈黙は金なり」という。19世紀に名をはせた英国スコットランドの歴史思想家、トーマス・カーライルの著書「衣装哲学」に登場する言葉で、「雄弁は銀なり」と対になっている。金は銀より価値があることから、何も語らず黙っていることは優れた雄弁よりも大事という意味でしばしば引用される。
とはいうものの、逆の場合もあるということで、
特定秘密法案が5日、質疑打ち切りの緊急動議が出され、5日に採決されたことについて、批判の意見が述べられていた。
カーライルという名前は、夏目漱石の短編に「カーライル博物館」というのがあって、偉大な人物らしいことしか知らなかった。
少し前、友達と昔話をしたとき、友達のお父さんが早くに亡くなられ、親代わりとなったという叔父さんから「よく『沈黙は金、雄弁は銀だ』と言われていた」という話を聞いた。
その友達の叔父さんというのは、私たちの高校の校長先生だったので、
”立派な人だったんだな”と当時のいかめしい姿を思い浮かべた。
偉大な思想家から生み出された言葉は、立派な人には人生の奥深くまで染みとおるようだ。
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