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2014年9月20日 (土)

夏目漱石

夏目漱石が好きといえば、ずいぶんの読書家のようでおこがましいが。

小説、日記、書簡類のすべてが好きだ。

今尚、個人で保存していた書簡が発見されるなどのニュースが相次いでいる。

最近でも3件あった。

熊本五高へ赴任する前に、松山時代の同僚あてに、別れの挨拶に訪れた際、不在にしていたことへのおわびなどが記された手紙を送っており、

「引越し間際でも書簡を出して心を込めた対応をしており、丁寧な人柄がうかがえる」

との研究者の話が載っていた。

また、懸賞小説に落選した女性にたいしては、当時、胃を患って入院中にもかかわらず、励ましの手紙を送り、

「実は常に親身だった漱石の面目躍如だ」

との漱石研究家の評を得ている。

そして、親友だった正岡子規宛ての手紙も発見された。

前日の根岸の子規庵で開催された句会に出席した際、人力車の料金を子規に代わって支払ったことを伝え、

『払ひ置候故間違なき様』

と二重払いにならないよう注意を促している。これについて、

「結核を患い、収入の不安定な子規への経済的な配慮もあったのだろう」

と推察されている。

どこをとっても漱石の面倒見のよさ、優しさがあふれている。

漱石にはまってから、漱石関連のものばかりを読んでいる。

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