夏目漱石
夏目漱石が好きといえば、ずいぶんの読書家のようでおこがましいが。
小説、日記、書簡類のすべてが好きだ。
今尚、個人で保存していた書簡が発見されるなどのニュースが相次いでいる。
最近でも3件あった。
熊本五高へ赴任する前に、松山時代の同僚あてに、別れの挨拶に訪れた際、不在にしていたことへのおわびなどが記された手紙を送っており、
「引越し間際でも書簡を出して心を込めた対応をしており、丁寧な人柄がうかがえる」
との研究者の話が載っていた。
また、懸賞小説に落選した女性にたいしては、当時、胃を患って入院中にもかかわらず、励ましの手紙を送り、
「実は常に親身だった漱石の面目躍如だ」
との漱石研究家の評を得ている。
そして、親友だった正岡子規宛ての手紙も発見された。
前日の根岸の子規庵で開催された句会に出席した際、人力車の料金を子規に代わって支払ったことを伝え、
『払ひ置候故間違なき様』
と二重払いにならないよう注意を促している。これについて、
「結核を患い、収入の不安定な子規への経済的な配慮もあったのだろう」
と推察されている。
どこをとっても漱石の面倒見のよさ、優しさがあふれている。
漱石にはまってから、漱石関連のものばかりを読んでいる。
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