幸運が2つ
倉敷の高校の同期会に出席する予定の3日前、いつも見ている夏目房之介さんのブログに、姫路文学館で講演するという知らせがあった。
「漱石のこころ、孫のココロ」という、題目もいい。
”11日”、同期会の翌日だ、行けるではないか。
”天空の城”と、竹田城にならって、最近人気がでてきた備中高梁の松山城へ、友達と行くつもりだったのだがやめた。
同期会の翌朝、姫路駅から歩いて姫路城へ向かった。
キョロキョロしながら歩いていると、目の前3mぐらいで、藤原正彦氏が奥さまと歩いて来られるではないか!
5月に姫路文学館の館長に就任されていた。
私も度胸ができたものだ、とっさに声をかけた。
「藤原先生!お父様の御本が大好きです」
「愚妻です」と奥様を紹介された。
奥様もニコニコと感じがいい。
奥様の「夫の悪夢」という本の中で、愛人と間違われないようにと、言われているそうである。それほど若くておきれいだ。
新田次郎の山岳小説は何冊も読んだ。
今は漱石一途なのだけど、それまでは新田次郎が好きだったのが2番目になった。
こんな幸運にめぐり合えるなんて、よかったあ!
姫路城を見て、西に10分ほど歩いて姫路文学館へ。
展示室で漱石の書画、手紙類などを見て、漱石の世界に包まれたあと、房之介さんのお話を聞いた。
マンガコラムニストだけあって、笑いを誘われる楽しい語り口だった。
房之介さんは、漱石とは顎の骨格が似ているらしい。
ということは、声も似ているということになるらしくて、私としては、想像の漱石像に、ちょっぴり肉付けが加わったような気がしている。
一日で、二つもの思いもよらない幸せを得られた。
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