めがね

同期の人たちでも、いつもいつもメガネをかけっぱなしの人は少ない。メニューなど見るときにメガネを出してかけている人はいるが。

顔から取り払ったらサッパリするだろうにと思うが、そうはいかない。

最近、メガネが顔からずいぶんとずれているのに気が付いた。

どうもグサグサとゆるんでいるようではあったが、右側が左より５ミリぐらい下がっていて、眉とメガネとの間隔に差がありすぎておかしい。

これは自分の顔がゆがんでいるからだと思った。

メガネを作ってもらったときに調整してもらっていたのが、元にもどったのだろう、壊さないように気をつけながら歪めてみたりしたが、簡単には直らない。

ここまできて、やっと気が付いた。

２年前に眼科医院でレンズを取り替えたけれど、その前にフレームとレンズを作ってもらった眼鏡屋さんに持っていけば直してもらえるのではないかと。

「こちらで買ったメガネなんですけど」

「大分くずれていますね」と手に取り、「猫か犬か飼っていられますか？」　（ん？猫の毛でも付いていたかな）

「ここの部分がかまれていますね」

そういえば、亡くなった白猫は、ちょっとメガネをはずして置いてあると、いきなり、ガ、ガ、ガッとメガネのつるの部分にかみついていた。

「１０分ほど時間をもらえますか」と言って、女店員さんは、いろんな道具を使いながら、私の顔に合わせるでもなく、手間をかけて直してくれた。

修理代はと聞くと、「アフターサービスの一環ですから」と気持ちよく言ってくれた。

「また、次のときこちらで買いますので」と、お礼を言った。

よかった！私の顔がゆがんでいるのではなくて！