ボランティアで得られること

自身の持っている資格や趣味をボランティア活動に生かしている友達から、いつも良いお話を聞く。

こんなことがあったそうだ。

特別養護老人ホームで、かなり認知症がすすんでもう言葉も出なくなった女性が、施設に飾ってある物を何でも手にとっていじり回すもので、ホームの職員さんはこの女性が近づくと触られないように遠ざけてしまうらしい。

そこで友達は、手持ち無沙汰にしているその女性のテーブルの上に折り紙の奴さんをポンッと置いてあげたそうだ。

するとそれを嬉しそうに手に取り、友達の方を見て、ニッコリと笑ったという。

感情を表に出すこともなくなったお年寄りが、ほんのちょっとした心遣いで、懐かしさや童心がよみがえるようだ。

お年寄りと接しているうちに、少しずつ表情がよくなってきたり、言葉が出るようになったりするとうれしいし、逆に自分が力を”もらっている”という気持ちになるそうだ。

ちぎり絵の”かぶ”は赤い色が鮮やかでとてもかわいい。また楽しませてもらっている。