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2016年4月 6日 (水)

正座椅子

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お煎茶の稽古用にと、正座椅子を通信販売で買っていた。
 
それは、逆三角形のような形をしていて、座る平らな部分に対して、床に接する部分は三角柱の1辺のようで、お尻で均衡をとっていないといけない。
 
じっと動かないなら保てるが、お点前であっちの物をこっちへやったりと、腰を浮かすと体勢が崩れてしまって、すぐにはお尻を元のように安定させることができない。
 
最初のお稽古で、これは使えないとわかった。
 
買う時から大丈夫かなという疑念はあったのだが、6千円という高額だったし、いいものなのだろうと思った。
 
6千円を無駄にするのはいかにも悔しい。
 
何とかならないものだろうかと頭をひねった。
 
そして、思い切ってバラして、上等の生地だけでも使おうと思った。
 
中身は、最近段ボールで机を作ったりしているではないか、お尻を乗っけても大丈夫だろう。
 
段ボールをぎっしり巻いて、生地にいっぱいに入るようにして縫い込み、円柱形のものを作った。
 
お点前中に持ち運びがしやすいように、脇にヒモを付けた。
 
次からこの正座椅子を使っているが、軽いし、お尻の当たりはいいし、申し分ない。
 
ところで、逆三角の正座椅子を最初に使って、無理な姿勢になったりしながら、お尻にはめこんだり、痛くて、本当のところ、膝を痛めてしまったのではないか、とんでもないことになった!と心配だった。
 
ところが、それまで痛みがでそうな弱い方の膝をかばうかっこうで、膝を少し崩していたのが、無理をしていろんな角度から圧力をかけたことが、結果的にリハビリになったようで、翌日からスッキリと、きれいに座れるようになったのだ。
 
これはうれしい。6千円で膝を治してもらったようなものだ。
 
思いもかけぬ怪我の功名であった。
 
 
 
 

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