「漱石追想」
猫好きの友達から貰った絵葉書とクリアファイル。猫の愛らしさに、見るたび心がなごむ。
手元にいつも置いている。細長いクリアファイルには
しおりを入れている。
先月、神奈川近代文学館へ夏目漱石没後50年の記念展に行った際に買った『漱石追想』は、漱石と付き合いのあった友人や、教え子、家族たち49人が、素顔の漱石を語ったものである。
この記念の年のために、漱石没後の直後からの談話や発表されたものをかき集めていて、、子供時代の漱石など、ありのままのエピソードが語られていて、面白かった。
今年出版されたものである。
情が深く、几帳面で、癇癪もちではあったが人が好過ぎるほどに面倒見がよかった漱石の数々のエピソードは、追想する人たちの心に、深く刻まれていた。
門下生の一人が、漱石の家での集まりの時のことを記している。
”先生の常病は肉体上、非常な苦痛であって、その肉体上の苦痛を逃れるために、死んでもよい位に思ったこともあると言われた。
「が、自殺するほどの大胆さはないね。また自ら手を下して死ぬということは拙いから。」
こういう考え方においても、漱石は後々の人を勇気づけてくれている。
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