新しい友達
神奈川近代文学館の文学散歩で、横浜からバスで隣り合わせになった人と馬が合い、一日中おしゃべりし通しだった。
話のきっかけは、私がバッグにアクセサリーとしてぶら下げていたパッチワークの小さな小銭入れほどの入れ物。随分と気に入られたようで、手に取って「素敵ですねえ」と言われた。
「手芸好きの友達からもらったものなんですよ」と言った。
手作りのものは知らないものどうしの話のきっかけになりやすい。
横浜から千葉まで1時間以上乗るバスの往復、ゆったりと時間を取った豪華な昼食の間、同じ神奈川県民としての共通の話題もたくさんあった。
私が「モノはどんどん整理して、リサイクルショップへ持っていく」と言えば、「私はウイショップという所へ持っていくんです」と言われた。
「私は以前ウイショップでボランティアをやっていたんですよ」と嬉しくなった。ウイショップの活動の趣旨もご存知のようだ。
子供の頃に食べていた瀬戸内海のシャコの話をすれば、横浜でも昔はよくとれていて、お父さんがシャコの殻を取るのがとても上手だったというお話をされたり、野次馬的に政治の話に及べば、「菅さんは原発事故のとき必死に処理しようとしていたのに・・・」と、菅元総理をかばう発言をされた。私も菅さんびいきで、「意見があいますねえ」とうれしくなった。
別れ際、「名前を教えてください」と言われて伝えると、自分の名前も告げられた。
後から考えて、電話番号もいえばよかったと思った。
それから考えて、近代文学館の担当者に頼んでみようと思った。
いつも優しくお世話をしてくれる担当の若い男性に、「次に行くときに連絡をとりたいので、私の電話番号をその人に教えて頂けませんか?」とお願いした。
「今は個人情報を知らせることはできませんが、そちらからのお話を取り次ぐことはできます」と引き受けてくださった。
後日、電話があり、来年の『山川方夫と三田文学展』を見て、お茶をご一緒しようということになった。
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