« 高齢者講習 | トップページ | 補聴器の調整 »

2018年11月 7日 (水)

朗読一期一会

市の講座「朗読一期一会」が、6回で終了した。

先生は「来年は81歳になるので、3月の募集講座に載っていなかったら、私か家族が病気になったと思ってください」と言われた。

最終講座は、20数人の出席者が、それぞれ好きな詩などを朗読する。

私は、茨木のり子の詩集『倚りかからず』の中から、比較的長い「マザー・テレサの瞳」を朗読した。

『倚りかからず』は茨木のり子が73歳の時に作られたもので、その中に、この詩人の強靭な精神を表している一編がある。

”倚りかからず”

もはや  できあいの思想には倚りかかりたくない

もはや  できあいの宗教には倚りかかりたくない

もはや  できあいの学問には倚りかかりたくない

もはや  いかなる権威にも倚りかかりたくはない

ながく生きて  心底学んだのはそれぐらい

じぶんの耳目  じぶんの二本足のみで立っていて

なに不都合のことやある

倚りかかるとすれば  それは  椅子の背もたれだけ

先生は「毎日、15分間朗読をしてください」と言われた。これを毎日の生活に組み込むには、余程の心構えが必要だ。

人生のお手本になるような良い先生に出会うことができた。

一期一会のご縁かもしれない。

 

|

« 高齢者講習 | トップページ | 補聴器の調整 »