« 老いを自覚させられたこと | トップページ | 春野菜 »

2019年4月25日 (木)

闘病中の人

いつもウォーキングのときその人の家の前を通る。

もう暫く姿を見かけないし、戸が閉まったままだったりしていたので様子が気にかかっていた。

ところが今日、家の前にじっと立っておられた。

多発性骨髄腫と聞いていたので「この頃いかがですか?」と尋ね、しばらく立ち話をした。

多発性骨髄腫は珍しい病気ではっきりした原因はわからないそうだ。

医者からは、これまでの病気から誘発されたものかもしれないと言われたそうだ。

2年ほど前、突然背骨を2か所圧迫骨折して入院し、その後肺炎球菌にかかったという。

まだ70歳で私よりもずっと若い。一緒に小学校の役員をしたことがある。

同居している息子さん、近くに住む娘さん、親戚の人たちがよくしてくれるので「みんなに感謝、感謝です」といわれた。

「それはあなたが今までみんなに優しくしてあげられたからですよ」

目の近くの血管が破れて血が飛び散り、片目が見えなくて、本を読むこともできず、ラジオを聴くぐらいのことしかできないという、

おとなしい優しい人で、「散歩のお時間大丈夫ですか?」と、久しぶりの立ち話なのに、遠慮そうに気遣われる。

辛い毎日を送られているだろうに、「感謝」の言葉を他人に伝えることで、その気持ちを表したいのだと思う。

そうしてみんなの励ましを生きる力としておられるのだろう。

 

 

 

 

 

|

« 老いを自覚させられたこと | トップページ | 春野菜 »