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2019年8月28日 (水)

お店で立ち話

生協には1週間に1回買い物に行くのだが、そこで友達に出会った。

彼女は元住んで居た地区で、一緒に生活クラブの共同購入をしていた仲なので、たまに会えば忌憚なく何でも話し合える。

いまだに熱血漢のようなところがあって、こうと信じたことには、労をいとわず突き進むところがある。

正義感が強い彼女は、大学時代、学生運動に連座して、国立の有名校に在学中だったのを、中途退学したという経歴がある。「親には泣かれました」と言っていた。

それで何かと今やっていることに、私を引き込もうとする。

「生活クラブの環境委員を一緒にやらない?」と誘われた。

「もう、今の私は、ボケて人に迷惑をかけるようにならないことだけなの。そのために好きなように時間をすごしたいの」と言って断った。「わかった!」

それから世間話に及ぶ。その地区に住んで居る「あの人、この前道で会ったら、とんちんかんなことを聞かれた」と言ったら、「完全にボケているの。だけど、ご主人が認知症に理解がなくて怒ってばかりで可哀そう。足が達者だから今に困ることになる」と言っていた。

1、2年前に道で会って話をした時の温和な彼女の姿を思い出して気の毒に思う。

心優しい友だちは、長年老人施設で介護ヘルパーをしていて、今は頼まれて、地区の民生委員をしているから世間の事情によく通じている。

私より2歳年下だけど、自身の体の不調など聞いたこともない。

それで私は、なにかあった時にはこの友達を頼りにしようと思った。

生協の店内でこのような長話、でも生協はたいてい人がまばらで、迷惑になっているとは思えないので、気が済むまで立ち話をした。

 

 

 

 

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