「なごやん」
近所にドラッグストアが開店した。
4月に開店予定だったが、外出自粛要請で、「開店を延期します」という張り紙が出されていたのが、いつの間にかひっそりと開店した。
ドラッグストアでありながら、食料品なども置いていて、この頃は買い物が1、2週間に一回行くようになったので、1、2品足りない時などは、この店で間に合わせたりしている。
お菓子のコーナーで、いきなり目についたのが、「なごやん」というお饅頭。
丁度、芥川賞作家の絲山秋子さんの『逃亡くそたわけ』を読んでいて、その中で、名古屋出身の青年が「なごやん」というお饅頭がおいしいと言っていたのだ。
「これか!」と、見たこともなかったのに、偶然目の前に、くっきりと「なごやん」と書かれたお饅頭を見てうれしく思った。
本の中で”「なごやん」というのはカステラ生地の中に黄身餡が入っているお饅頭で、シキシマという名古屋で一番有名なパン屋で作られている”と書かれていて、その通りなのだった。
「なごやん」というあだ名で呼ばれるようになった、小説の中の青年の、人物描写の一片にも思われるところが面白い。
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