骨折

元気な高齢者で、突然見えなくなったとき、後から「骨折」したのだという話を聞くことが多い。

ECCシニアの生徒で72歳の女性が（私は歳を言うのが平気だからと自ら教えてくれたのだが）、2週続けて休んだと思ったら、どこか骨折したのだという。

もう1人、これは近所の人で、前に書いたのだが、階段を踏み外してお尻を骨折し、手術して家でリハビリを頑張っていると言われていたのが、また全く見えなくなっていた。

数か月ぶりに家の前で見かけたので、「久しぶりですね」と声をかけると、骨折した部分のレントゲンを撮ったら、肝臓の癌が見つかって、また手術をしたのだとか。

踏んだり蹴ったりというか、”自覚症状のない初期肝臓がんを見つけられて、幸いだった”というか（ご本人の感想）。

体格のいい頑健そのもののように見えた人が、別人のようにこじんまりと弱々しくなってしまわれた。

こういうことが、歳を取ると珍しくもなく起きるのだということと、元通りになるまでには大変な努力がいるのだということを教えられている。