山道で車に誘われる
クルは朝ごはんを食べた後、ねだるような声を出す。ここ2,3日、ネズミのおもちゃで遊んでいたので、遊びたいらしい。
引き出しを開けかけると喜んでいる。頭がいいから自分に関することはすぐ覚える。
ネズミは羽根をちぎられ、小さくなってしまった。
今日も小さいゴキブリを部屋に追い込んできた。
こちらは見たことがないし、そんなにいるはずはないのだけれど、明るい場所に出たとたんにクルにつかまる。
ゴキブリキャップの毒エサを食べているから弱っているから逃げられないのだ。
私が紙に包んで捨てると、しばらくはどこへ消えたのかとキョロキョロと探している。
おもちゃのようにして遊びたかったのだろう。
雨がやんで、今日も歩かなくてはと、山あいの少し傾斜のある道を歩いていたら、軽自動車が後ろから来て、そばで止まった。
「どこまで行かれるんですか、乗られませんか?」と声を掛けられた。
優しそうな50代くらいの女性だった。
「大丈夫です。歩きますので!」
「大丈夫ですか?」と言いながら去られた。
私の方は考えてしまう。後ろ姿を見て、”老人がきつそうだ”と思われたのだろうか?
自分の気持ちとは裏腹に、他人には弱々しい年寄りに見えるようになったのだろうか。
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