« 2023年9月 | トップページ | 2023年11月 »

2023年10月28日 (土)

主治医の先生

私はいい主治医の先生に出会えたことを、本当に恵まれていたと感謝している。

まだ50才前後の先生は、診察室で最初に出会った時から、丁寧で言葉遣いも優しかった。

診察の際は、いつも「お待たせしてすみません。今日は新患が多かったもので・・」とか、

次の番で、診察を待っているとき、「S先生、救急患者の手術をお願いします」というアナウンスがあった。

その時もさらに1時間ほど待たされたが、「お待たせしてすみません。ひとつ手術をしてきました。こんなことは滅多にないんですが」

と、謝られた。

入院中のとき、肺の水が大分残っているとき、病室で局所麻酔をして、肺から水を抜くことになった。

この時は、若い医師が行った。

私がドキドキする中、S先生は手を握ってくれていて、いよいよ針を背中から入れる時には、しっかりと握りしめてくださった。

それほどの痛さではなかったが、先生の”一緒に頑張ろう”という思いが伝わって、半分はその気持ちで楽に感じた。

一日置いて、両肺で500ccほどの水が溜まっていた。

退院して、2回目の診察で、「心臓も小さくなっているし、心臓が大きいということは、心臓が余計に働いていることですから。

腎臓の数値もよくなっています」 「すばらしい」と褒めてくださった。

お医者さんというものは、実際の優秀な腕前と共に、患者に対する優しい心遣いも治療を助けるものだと思った。

 

|

2023年10月25日 (水)

岡山のマスカット

三度の食事が苦になっていたとき、先生の許可を得て、毎日、朝はヨーグルト、昼はカロリーの高いアイスクリーム、夕飯にはゼリーを付けてもらっていた。このほんのちょっとのおいしいものに誘われて、”何とかこのぐらいは”と食事を進めていたようなものだった。

そんな時、岡山の弟から、マスカットとピオーネが送られてきた。

「でっかい!」と息子がびっくりするぐらいの大粒のマスカットだった。

郷里の岡山では、昔から高級見舞い品といえば、マスカットだった。

家で買って食べるには値段が高すぎて、少し粒の小さい”ネオマスカット”をよく買っていた。

それから10年ぐらいたって、赤紫色のピオーネが出回るようになった。

岡山といえば,温暖な気候が適していて、中でも「白桃・マスカット」は絶品だ。

懐かしいマスカットは、上品な甘さに豊かな水分。毎日2個ずつ味をかみしめながら頂いた。

昔よりさらに風味と食感が増していて、作る人たちが、いかに努力を重ねてきたかがわかる。

 

わたしの拙いブログを読んでくださっている、中学同窓生のTさんから綺麗なお花の絵葉書を頂きました。

やせ細ってまだペンを持つには力が入りません。

お励ましの言葉をうれしく思いました。

|

2023年10月23日 (月)

採血が苦手

Dsc02939 

私の苦手な採血が、毎日のようにあった。

一番よく病室に出入りしたのは、若い女性の看護師さんだった。

優しいのだけど、採血は下手だった。

一度は終わった後、シーツが15センチぐらい真っ赤に染まっていた。

ただでさえ採りにくい私の血管は、あちこちに針を刺され、血を絞り取られ、よけい採血が難しくなっていた。

”またこの人か!”と、うまく成功するのを祈りながら待っていると、あちこち探りながら、3度針をいれた。

「まだですか?」「まだ」という答えが返るばかり。いったいどうなるのかと不安に駆られていたら、とうとうあきらめたのか、上手な男性の看護師さんを呼んできた。

やっと安心した。

反対側の手から、すぐに成功させてくれた。

優秀な男性看護師さんも多い。「なんでかなあ~」と言っていた。

翌朝の採血もやってくれるように頼んで、ひとまず安心した。

|

2023年10月22日 (日)

ピッチの様子

Dsc02937

家にに帰って何が楽しみ化と言えばピッチが喜んでくれるだろうということだった。

入院する際は、私がドアを閉めるまで、玄関の上がり框で、キチンとお座りして見送ってくれたのだ。

家に入って、「ピッチ~、ピッチ~」と呼んだら、どこからか迎えに出てくるに違いないと思っていたのだが、いくら呼んでも出て来ない。

いつもいるという押し入れをのぞいたら、私の顔をじっとみつめて、出てこようともしない。

しかたががない。

ゆうがたになって、ヒョイと私が寝ているベッドに上がってきた。

家を出る時の続きとはいかなかったようで、遠慮のようなものがあったのだろう。

それからは、ひと時も離れたくないようすで、まつわりついてきた。

夜はいつも私のベッドの上で眠り、夜中のトイレにも付いてきて中に入って、足の間をすり抜けたりしながら、撫でさすってもらうのを待っている。

おかげで私も幸せな気分になる。猫が待っていてくれてよかった!

|

2023年10月21日 (土)

退院しました。

9月12日に入院し、手術して1か月、10月13日に家に戻って、1週間になりました。

手術は、僧帽弁の取り換え、三尖弁の修復、不整脈、心房細動の4点だった。

重症の心不全とされ、医師からは「命にかかわるところでした」

と言われ、8時間に及ぶ手術により、すべてが修復された。

手術前に医師は、私の健康状態と手術のリスクをコンピューターで割り出し、”成功率は96%”と告げられていたので、手術そのものは危険度はなかったようだ。

が、一旦取り払われていた不整脈がまだ出ているということで、これが治まらなければ、”カテーテルアブレーション”ということになるそうだが、今は考えたくない。

脈を整え、肺に水がたまらないように利尿剤を飲むという、今は薬による治療をおこなっている。

三度の食事が苦痛であったが、やっと口当たりのいい果物とかをおいしいと感じるようになり、少しずつ食欲が出てきた。

まだ少しずつは快方に向かっているかなと思うほどの回復力ではある。

集中治療室にいるときから、ごくわずかなリハビリを行ってきた。

退院が近づいて、理学療法士であるリハビリの担当者と、病院の周囲を話しながら歩いているとき、

「これだけの手術をしたのだから、普通の生活に戻らないとつまらないじゃないですか・・・」と、励まされた。

 

 

|

« 2023年9月 | トップページ | 2023年11月 »