病後のささやかな楽しみ
【テレビで猫が出たらしばらく見せてやる。じっと見入り、手を伸ばして画面をさわってみたり、裏側に回ってみたりしている】
近頃は友達と電話で話をするにも、最初は本人であったり、ご主人のことだったり、病気の経過を尋ねることから始まることが多くなった。
軽い挨拶がわりの「お元気?」などではなくて、相手が実際に深刻な状況である場合、こちらから電話をすることにためらう。
いつもたっぷりとしゃべりまくる友達とは、前回の電話で、「緑内障で左目が良く見えないんだけど、”医者からは緑内障は治らない。白内障の手術をすることで、少しは見えやすくなるかもしれない”と言われている」という話をしていた。
「遠近がつかめないから、駅の階段などは怖い」と言っていた。
その手術を受けるために1週間入院するはずだった。
10日ほどたって、そろそろ電話が来るかなと思いだした頃、電話がかかってきた。
だが、白内障の手術ではっきり見えるようになったものの、緑内障は変わらないままで、見えにくいのは同じだった。
「もう、八十なんだものねえ・・・このくらいのこと受け入れていかなくては・・・」と、同じ感慨を持つ。
元に戻らないからと歯がゆい思いを引きずっていくより、今出来ることを楽しみましょう!
で、次の目標はお互いの家からの中間にある町で食事をすることとした。
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