2010年5月23日 (日)

着付け講座

市の講座は、4講座まで受けられる。

でも、どれも4、5月だし、1講座3千円で6回というのは同じ。

私は暫く着物を着ていないし、忘れていることもある。

二重太鼓の着付け講座があったので、練習と、先生が変われば別のコツのようなものを教えてもらえるかもしれないと、受講することにした。

2回まで受けたが、1回ごとになにか役に立つことが得られる。

着崩れしないためのポイントとか、今までの自分のやり方にプラスできることがあったり、便利小物以外のヒモだけ使う方法やら、今までと違うやり方を知っておくのもいい。

着物のTPOにいたっては、私はまるでわかっていない。

お茶のお稽古をされていて、よく着物でお茶席に出られるという先生が、ご自分の着物をいっぱい持ってこられて説明された。

この着物には普通は名古屋帯をする。だけど、場合によっては、この着物でも袋帯の二重太鼓をしてもいい。複雑だ。

着物は伝統美であるから、”自由に着たいように着ればよい”というわけには、私たちの年齢ではいかない。

これを会得するのがむつかしい。

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2007年11月23日 (金)

残り布のバッグ

Rimg0345 細かい手作業をするのは、好きではないのだけれど、時に、必要に迫られて、やむを得ず、物を作ったりする。

数年前、お稽古友達の”古布の作品展”に行ったとき、パッチワークのバッグを買った。布製のものは気軽に持ちやすいので、私は大事にしながらも、ちょくちょく使った。手作り品は人の目に止まりやすくて、「ステキですね!」と褒められもした。

ところが、ほんの10数回も使ったであろうか。1年余りで、ツギハギした布のあっちこっちが、すり切れてきたのである。古布だから、使い晒した布も色合わせに混ぜたものらしい。

1万6千円だったが、そのグループの指導者である先生は、「デパートじゃ3万円はするものですからね。」と確かに言った。

私は口惜しくて、何とかならないものかと、ためつすがめつしたものだが、少々の修理じゃ到底及ばない。あきらめて、それでも、持ち手だけでもと思って、とっておいた。

ふと思いついたのが、以前、袋帯を染め直して名古屋帯2本にした残り布。帯地はしっかりしているから袋物に丁度良い。

そこで、好きでもないミシンを使ってのバッグ作りとなったわけである。

仕上げて、これなら立派なもんじゃない?どの着物と合わせようかと思いめぐらせている。

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2007年3月30日 (金)

残り布のリフォーム服

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着物からのリフォーム服はすべて終わったつもりだったのだけれど、最後の1枚を持ってきてもらうと、なんだか名残惜しいような。また残り布を入れているケースを出してきて、合わせて1枚作れそうな布を引っ張り出し、また頼んだ。

大島の羽織と着物の2枚で作ったベスト・スカートの残り布と、羽織で作ったズボンの残り布とを合わせて上着を作ってもらった。端切れ同士で遊び心のある面白いものに仕上げてくれた。

1~2ヶ月に1度くらい埼玉から来てくれていた彼女とはもう1年半のお付き合い。電車賃がかかるので、いつも用事でこちら方面へ出かけるついでに来てくれていた。

今までにコート、ジャケット、ツーピース、スカート、ズボンといっぱいリフォームしたのだけれど、廃物利用という節約精神から生まれたことなので、仕立て代はかかったが全然贅沢をしたというような気はしない。

体型が変わらない私は、ぜーんぶ一生着てやろうと思っているので、リフォーム服の寿命は長いはずである。

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2007年3月 7日 (水)

着物で外出

派手で着られなくなった着物の染め直し、母から貰った着物の丈直しなど、一通り終わった。今後は正式の場はできるだけ着物で出かけることにし、今年のお正月は着物元年にしようとの思いがあったのだが、元旦は忙しくて、着そびれてしまった。

それで、やっと雛まつりのお呼ばれに着て行くことにした。息子の家からの帰りは、そのまま文化会館での、バイオリンコンサートに車で送ってもらった。

朝から長時間着ていたのに、苦しくもなく、着崩れもしなかった。

今月からは、煎茶のお手前も習い始める。まずは、着慣れなければ。着物を着ているだけで目だってしまう衣の環境である。自分の中の、特別意識を取り除くには、周りを気にせずドンドン着て出ることしかない。

着物だと、場に合わせたものさえ間違えなければ、何回同じ着物を着て出ても恥ずかしくない。経済的な面もあるのだ。汚すとクリーニング代は少々高くつくが。

いつでもどんな場所へ出るにも悩まなくてもいい。紋さえ入っていれば礼装になるのだし。着物は重宝だ。

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2007年1月24日 (水)

出番が来ない綿入りコート

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去年のお正月は、このコートを着て、地元の観音様へ初詣に行った。着物2枚を倒して、中に綿を入れ、フード付き、リバーシブル仕立てにしている。表の黒い方は、私の紋付羽織、裏にしているのは、おじいさんの茶色の銘仙の着物。

なにより、軽くて、暖かいので、みぞれがちらつく中、往復1時間半の距離を軽やかな足取りで行って帰ったことを思い出す。

今年は、暖かすぎて、まだ出番がない。いつもなら厳寒のこの時季に、のとうに先を越されてしまった。防寒コートが着られない冬なんて。

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2006年11月14日 (火)

衝動買い

最近は買い物に慎重になっているはずであったが、まだ失敗をすることがある。三男が、結婚式場を予約したとのことで、まだ半年以上先のことだが、衣装のことなど思いめぐらす。

二男の結婚式では、貸衣装の黒留め袖に、バッグは手持ちの皮の和洋兼用のものを持ったのだが、やはり、フォーマルでは全然おかしいらしい。

知らなければ、平気で持てるものでも、知った以上は、マナー知らずに思われそうで持てない。

市内の和服店で、創業祭の売り出しの広告。見ておこうと思った。買うなら、金額はこれくらい止まり、と心積もりして出掛けたのだが。

その中で一番気に入ったわけでもないのに、あとは店員さんの勧められるままにその気分にされてしまった。

50がらみの男性店員。最初の値段を見たとき、バッグとぞうりのセットで10万円ちょっと。はなから買う気などなかったが、「素敵だけど値段が高すぎて」などとかわしていたら、店員さんのほうは、”脈あり”とみてとったらしい。「なら、勉強して5千円値引きします」と。

「やはり、高すぎるのでやめます」。すかさず小声で、「もう内緒で、9万円きっちりにしますよ」。

まさにこの時、私の気持ちがフッと”買ってもいいかな”という方向に180度転換した。ベテラン店員の巧みさと言おうか。

家に帰って、”これは用途も広く、一生使える値打ち物だから、無駄遣いではない”と思おうとした。けれど綺麗なエメラルドグリーンのバッグを見ているうち、ハタと気づいた。私はこの色に似合う着物は持っていない!

口車に乗せられたことがうらめしくなった。この夜は眠れなかった。返品しなければ!

翌朝、お店に駆け込んだ。別の女性店員さんが気軽に応じてくれて、ホッ。ほどほどの品と交換できた。ふー、6万4千円も助かった。

あの男性店員さんは、「すみません。すみません。」と謝ってくれた。強引に買わせたことを、申し訳ないと思ってくれたのであろう。

私はまだ雰囲気に負ける。これからは冷静に、慎重に。

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2006年8月 6日 (日)

袋帯を名古屋帯にリフォーム

Rimg0055  昔、訪問着に合わせて締めた、金銀の刺繍がある真っ赤な袋帯を、色かけして、エンジ色に染め、2本の名古屋帯に作り替えしてもらった。

一本目は金銀の刺繍がそのままの、ちょっとあらたまったときの帯。

Rimg0056_2  裏側を使った2本目は少し長さが足りなかったそうで、更紗模様の地色が同色の生地を、お太鼓と前の部分にうまく継ぎ足して、上品な柄と落ち着いた色の、気軽に着れる帯に仕上げてくれた。

さて、これで着物から着物へのリフォームはすべて終わり。秋になったらせいぜい着て出かけなくては。

ところがこれがなかなか難しい。着物は本当に場所を選ぶ。若い人たちにも見直され、少しづつブームが起きているとはいえ、とにかく目立つ。

私も、着物に関心をもつようになってから、街で着物を着ている人を見かけると、着物と帯の組み合わせはどうかとか、持っているバッグまで、全身に目を走らせ、参考にする。

なに、母の世代では、皆、よそ行きも日常着も着物を着ていたのだし、日本の伝統の美を衰えさせてはならない。

着物を着て楽しむには、着物なかまを見つけること。秋になったら、埼玉の友達と、”横浜のランドマークあたりで遊びましょう”と約束している。

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2006年7月27日 (木)

着付けの練習

Rimg0049Rimg0054いつもならとっくに梅雨が明けているのに、もう数日先のようで、真夏の暑さはまだやってこない。

浴衣の帯結び、貝の口と、袋帯の二重太鼓の練習をした。覚えが悪い者ほど忘れるのが早い。時々練習していないと、いざという時に間に合わなくなると思うから。

この浴衣を着るのは、厚木の花火大会に子供たちと行った時以来だなー、と20数年前のことを思い出した。

地味な柄でよかった。40年近い昔に選んでくれたときの母を思い出す。半幅帯は母にもらったもの。着物の歴史は長い。

着物を着るからには、礼装の場合の袋帯の二重太鼓も結べなくては。なるべく新しいものは買わないことにしようと決めてはいたのだけれど、袋帯は赤いのしか持っていなかったので、少し前、ちょっといいのを買っていた。だけど、練習用に使うわけにはいかない。

そんなこんなで、二本目の袋帯を買うことに。写真の着物は、数年前、母が「柄が大きくて派手すぎたから」と、ろくに着ないまま私にくれた紬の着物。母にはたまにこういった癖がある。自分の買い物の失敗を、娘が着てくれるとなると、悔やむ気持ちが軽くなるようだ。私はたまにその恩恵にあずかっている。

浴衣の貝の口と、袋帯の二重太鼓、小一時間かかったけれど、着あがりはまあまあ。朝から疲れてしまった。

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2006年7月26日 (水)

羽織の裏で額

Rimg0046_3 舅の礼装用の黒紋付きの羽織の裏が、すばらしい刺繍を織り込んだ生地で作られていた。これを、なんとか日の目を見せたいと考えていたところ、表装をする趣味のグループが展示会を開くという記事が目にとまった。

持ち込んで、壁に掛けられるようなものにしてもらえないかと依頼したところ、大いに乗り気になってくれたので、おまかせした。

風神という風をつかさどる神と、逃げまどう人たちが描かれている。日本では一般に、雷神と対をなして、裸形で風袋をかつぎ天空を駆ける姿で描かれるそうだ。人間が逃げまどっている様子がおもしろい。こんな刺繍を羽織の裏生地に使うなんて、随分凝ったことをするものだと感心する。

素人が稽古台にしてくれたものだが、手間がかかったらしい。今時珍しい布絵なので、居間に飾っている。

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2006年7月16日 (日)

着物から暖簾にリフォーム

手仕事が好きなわけではないのだけれど、片付け好きと、宝の持ち腐れがいやで、自分で作った暖簾がある。着物はしっかり仕立ててあるので、ほどくのに手間がかかる。でも暖簾だと縫い始めると直線だけなので、ミシンで一日で仕上げられる。

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これは舅の夏用の長襦袢をリフォームしたもの。60年以上も前のものなのに、図柄が斬新で、涼しげである。葉っぱの周りをとんぼが3匹飛んでいる。

右に掛けているのは、カレンダーの絵で、マーブル・ペーパーという手法で描かれたもの。とても素敵な絵なので、捨てがたくて取っておいた。姑の夏着物を台にして切り取って縫いつけ、タペストリーにした。

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左は舅の長襦袢を利用したもの。昔の人は、見えないところで、大胆なおしゃれを楽しんでいる。白い模様部分はシボリになっている。柄からして普段着に合わせる下着なのに、贅沢に作られている。台所と居間の間に掛けている。

右は舅の一張羅の紋付き着物から。男物の紋は大きいのでポイントとして利用すると効果的。格の高い着物だけに、高級感と上品な味わいがある。合わせ仕立てにしており、裏は真ん中に一つ紋がある。薄いグレーの同じようなものを作って、二男にあげた。冬用に掛け替えている。

こうして、おじいさんから伝わった着物が、我が家の調度品としてどっかり腰を据えている。住んでいる子や孫は何となく、おじいさんの肌を感じながら、家と先祖のつながりを覚えながら生活している。自分でも一番よい利用法だと、満足している。

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