2020年8月 8日 (土)

着物の話

コロナが拡大している中、1ヵ月ぶりのマナー教室。

県をまたぐことになるし、行かない方がいいんじゃないかと昨日までは思っていたのだが、朝起きて、やっぱり休むのは惜しい気がした。

平日ではないので電車は混んでいない。座って、どこにも触らずに行くことができた。

絽の着物を自分でワンピースにリメイクして着て来られた人がいて、着物に詳しい先生は、着物の種類などの話をされた。

夏の着物の『絽(ろ)』は平織で、『紗(しゃ)』は織り方に、漫才師の「なんでだろう」のようなよじれが入っているそうだ。

だから、キチンと織られた『絽』の方が、遊び心の含まれる『紗』よりも格が上だという。

もう一つ、今日からは残暑。

残暑見舞いは、目上の人には、「残暑お伺い申し上げます」と書くのがよい、ということを教えて頂いた。

コロナ以前は、1時間半の後の30分は抹茶や煎茶を淹れてお菓子を頂いていたのが、それがなくなると、1時間半の講座時間は十分な時間がある。

先生はそれだけの準備をしてこられるので、いい時間を過ごすことができる。

こういう状況下で1か月ぶりにみんなに会うと、なつかしい、うれしい気がした。

 

 

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2020年7月12日 (日)

久しぶりの遠出

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「マナー教室」が4か月ぶりに再開された。

バスに乗るのも久しぶりとあって、多少、心の準備が必要のようだった。

即座にその場面で的確な対応が出来なくて、チグハグなことをやってしまった。

月2回東京へ通うようになって、バス代は、市が半分補助してくれる1年間のカードを利用していた。

これから講座が月に1回となるので、割に合わなくて、またパスモを使うことにした。

バスに乗り込んで、乗車カードを引き抜いた。

降りる段になって、パスモをタッチさせると、エラーが出た。

すぐにはどうしてかわからない。

運転手さんが「どこから乗られましたか」と聞くので乗車番号を見せたら操作してくれて清算できた。

後から、パスモの時は乗車するときにカードをIC画面にタッチさせなくてはいけなかったことに気が付いた。

講座のほうは、元気な顔がそろった。

コロナに用心してお茶とお菓子を頂きながらマナーを学ぶことがなくなったので、先生はそれに代わる工夫を考えて来られていた。

『折据(おりすえ)』と言われる、大昔から伝わる、半紙サイズの和紙で作る物入れの作り方を習った。

”おりすえ”と入れたらすぐに漢字に変換されたので、今も使われている言葉なのだろう。

折りたためるのでバッグに忍ばせておけるし、マスクでもなんでも小物をおしゃれに入れられる。

”英語で学ぶ日本文化”という講座でもあるから、時々は英語がさしはさまれる。

折り紙を折って開くのだから、fold (折る)と unfold (開く)という英語で表す、ということも勉強した。

 

また、先生は生け花の草月流の師範でもいらっしゃるので、それぞれが真竹を使った現代風生け花を作製した。

こんなものが生け花になるのだと、新しい感覚を味わった。

 

 

 

 

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2019年10月 1日 (火)

乗り違え

小田急新宿発の電車は相模大野で小田原行きと江の島行きに分かれる。

竹橋からの帰り、地下鉄東西線で代々木上原で降りて、小田急に乗ろうとした。

〈快速〉が来たのですぐに乗った。近頃は〈快速〉が増えて楽になったと思った。

30分ぐらいして町田に着いた。なんとなく、次は相模大野だから、あと15分ぐらいだと思いながら、本を読んでいた。

もうそろそろかと思い始めたら「やまと」のアナウンス。

相模大野から江の島に向かっていたのだ。

慌てて次の新宿行きに乗って相模大野まで引き返した。

相模大野で降りたら、ついでに9月末で閉店する《伊勢丹》で買い物をして帰ろう!と、新たな気持ちが湧いた。

可愛い小鉢と、食料品を買った。閉店までにもう一度行きたいと思っていた《伊勢丹》へ行かれて、ボンヤリ乗り間違えから、結果としてはよかった。

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先生から頂いた”富士見町の赤いルバーグ”は、赤いフキに似た茎を1センチくらいに切ってグラニュー糖で煮詰めただけで、おいしいジャムになる。伊勢丹で買った小鉢がとても気に入っている。 

 

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2019年9月15日 (日)

菊花結び

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9月9日は陽の極数(ごくすう)が重なるので重陽(ちょうよう)といい、菊の花のいわれから菊の節句と呼ばれる。

数字の奇数は陽、偶数は陰であり、9は一桁の窮まりだから極数なのである。

日本のしきたりを学びながらこういうことを教わった。

 

そこで、菊の節句にちなんで、紐を使って”菊花結び”を習った。

手作り小物などにこれを付ければ上品な感じがする。

作り方は簡単だが、綺麗に仕上げるのは細い紐なのでなかなか難しい。

一生懸命にやっているときは楽しくて、お茶の時間が遅れてしまった。

柚の香りのお茶に、お菓子はハマグリの貝殻にいっぱい詰め込んだ桜の味のゼリー。

いつもお茶とお菓子の調和がよく考えられていて、先生は心を砕いて準備されていることと思う。

 

 

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2019年8月31日 (土)

英語教材

「英語で話す日本文化」の教材として使っているDUO 3.0は、中身の濃さに驚く。

単に英語を学ぶためのドリルのようなものではない。世に警鐘を鳴らすような言葉がいくつか出てくる。

『核エネルギーの潜在的な危険性は、いくら強調してもし過ぎるということはない』

『クローン技術は人間にはもちろん、牛にも応用してはいけない。絶対にしてはならないことだ』

『倫理的な理由から、彼らはいわゆる遺伝子治療に反対している』

『滅亡の危機に瀕した地球を守ろうと、ある基金が設立された』

『熱帯雨林の消滅が地球規模で急速に進んでいます。その原因の一つは酸性雨です』

『地球温暖化は、二酸化炭素の排出と直接の関係があると言われている』

『オゾン層の破壊は環境に影響を及ばす』

『溶け続ける氷河を監視するために、人工衛星が軌道に打ち上げられた』

英語教材の中にこれだけの言葉を盛り込んだ、著者二人と、協力したアメリカ人たちの意気込みが伝わってくる。

先生に「これはすごい本ですね!」と言ったら、「これは一番だと思いますよ」と答えられた。

そして、560の英文を「私は全部暗記しているのですが」と言われた。

私には、この8本でも英語で覚えることは至難の業に思われる。

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2019年8月14日 (水)

英語文法

「英語で学ぶ日本文化&美しい日本のマナー」講座では、DUO 3.0 というのを辞書代わりに使っている。

560本の基本例文には私など初めて見るような難しい単語がいっぱい出てくるのだが、例文ごとに熟語、単語がほとんど注釈されているので、そのまま訳すことができる。

それでわかったことは、単語はとても難しいけれど、文法的にはほとんど中学で習ったぐらいで充分わかるということだった。

どうしても文法として理解できない箇所があって、先生に尋ねたら、その使い方をした例文が3本あったので、その日の英語はそれの解説に時間を費やされた。

それは、・・・, leaving・・・という動詞で、leave は・・を後に残す、・・のままにしておく、の意味で使われていたが、leaving の前に何が省略されているのだろうと、いくら考えてもわからなかった。

先生の答えは、【このコンマが大事で、同じ主語の場合は、,を付けて動詞に ing を付けると主語が省略できる】ということだった。

and  it leave(left)の代わりが、,leaving ということになる。

先生は「これは基本です」と言われた。

他の人たちも感心されて、「英語を学ぶのにネイティブに教わったのでは、文法は教えてもらえないですね」と一人が言ったら、

先生は「日本人に教えてもらうことのほうが好まれるのです」と言われた。

ネイティブ並みの発音が出来る日本人の先生に教わるのが一番よいようだ。

とはいえ、私は新しい単語一つにも、”どうだったかな?”と幾たび出てきても覚えられないのだけれど。

 

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2019年7月28日 (日)

マナー講座の仲間たち

マナー講座の仲間たちは、友達付き合いのいい人たちばかりだ。まだ知り合って数か月の人たちだが、講座を終えて、大抵の人はドアの外で待っていてくれる。階下の地下鉄に乗るまでなのだが。それで2階から地下まで降りるとき、誰かがいち早くエレベーターのボタンを押してくれる。

私はこれをしてほしくなかった。それで、みんなにはっきりと言っておくことにした。「私は出かけるときは、運動と思って、なるべく階段を使うようにしているんですよ」と言ったら、みんな階段にした。

この前から踊り場に【節電】の立て看板が置かれていて、余計に気になっていたので伝えられてほっとした。

そして、東西線の構内で降りる階段では無理やり私のキャリーバッグを引きもぐようにして持ってくれる。この人だって60代の人なのに。

今「森鴎外記念館」で新しい催しをやっているので帰りに行くことにして、おなじ方面のその人と途中まで一緒だった。

飯田橋で南北線に乗り換えるとき、目の前に地下のプラットホームへ降りるエスカレーターが見えた。その友達は「エスカレーターがここにありますけど、階段を探しますか?」と問われた。階段とエスカレーターが並んであれば階段にするけれど・・・その人の優しさに驚いた。

こういう友達がいるからよけいに月2回の講座が楽しみになっている。

 

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2019年7月 8日 (月)

懐紙入れと袱紗

新しくマナー講座に入会した人が、「懐紙入れを持っていないのでどこで買ったらいいでしょう」と先生に相談されていた。

正式な茶室でのお点前ではないし、みんな間に合わせの適当な小袋に入れたりしているのだが、その人はちゃんとした懐紙入れが欲しいらしかった。

私は煎茶点前をならっていた時に買ったのと、母が持っていた古いものだが、紙箱に入った未使用のものとがあった。それで使っていないほうのをあげることにした。

それで、次の稽古の時に上げるとたいへん喜ばれて、先生に見せられた。

すると、先生が「これと同じ袱紗を持っていますよ。こんど持ってきます」と言われて、また次の時に袱紗を持ってきて見せてくれた。

私が持っていた懐紙入れは何十年も前のものだが、先生の袱紗は使い古して折り目が擦り切れたりしている。西陣織で、模様が桐だとか、おめでたいものばかり織り込まれている。まったく同じ布で出来ているので、先生は「びっくりしました」と言われ、私も驚いた。

「大事に使わせてもらいます」と言われ、私もずっと眠らせていたものが今頃役に立てられてうれしいが、どうか擦り切れたりしないで長持ちしてくれたらいいが、とも思っている。

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2019年6月24日 (月)

折り形

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《折り紙で作った箸置き》

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《懐紙入れ》

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《祝い袋》

マナー講座の先生は小笠原流作法の先生であるから、作法の一つでもある『折り形』というものを教えてもらうことがある。

室町時代からあったそうで、まことに日本人らしい繊細で奥ゆかしい心遣いから生まれたものである。

〈折り紙で作った箸置き〉は、手作りの心がこもっており、先生は先ごろ生徒さんの結婚式に招かれた際、白に赤い縁取りのある高級な和紙で列席者全員分を作って出席された。

〈懐紙入れ〉は、25センチの正方形の綺麗な絵が描かれている和紙で作っており、楊枝も差し込めるようになっている。

〈祝い袋〉は、半紙で、お金を入れる中袋も入っている。綺麗な折り紙を挟むことで、ちょっとうれしい気持ちが伝わるようだ。

こういう日は、英語は早めに切り上げ、折り形を作り上げ、お茶を淹れて、ゆっくり頂くという段取りになっている。 

 

 

 

 

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2019年6月10日 (月)

講座の仲間

また1人、マナー講座の仲間が増えた。

3年ほど前に講座が始まってから3、4人の少人数でやってきて、ずっと続いている人たちは2人だけ。それに次ぐのが1月から始めた私ということで、古顔のような存在になっている。

全部で8人にもなった。

いつも留学生を1人下宿させているという人は、終わると急いで帰られる。息子さんと親子で受講されている人は息子さんと階下の食堂階へ行かれたり親子同伴を楽しまれている様子。

この前入会した人は、何となく急ぐようではなく、一緒に帰りたそうな様子に見えた。

それで、食事に誘ったら喜んでくれて、前回『しもふり商店街』を案内してくれた人と3人で階下で食事をすることになった。

60代のその人は、3か月前にご主人を亡くされたばかりだということを話された。

1人暮らしになって、うつ状態になりかかっていたのを見かねた娘さんが、この講座を勧めてくれたということだった。

高齢者が気分が落ち込むことは一番よくない。気分を持ち上げる手段を自分で見つけ出さなくては。

みんないろんな思いをもって講座を受けているのだと思う。

 

 

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